イベリコ豚は、スペイン西部地方のみで飼育されるイベリア種というスペイン原産の黒豚です。もともとは、かなり古くからスペインにいた野生の豚で、猪に近く真っ黒の身体と蹄が特徴的です。スペイン語では「黒足の豚」(pata negra)と表現されています。
現在使用されているイベリコ豚は、野生に近い種のため自然放牧でどんぐりをたっぷり食べさせて肥育されます。上質の脂肪と赤身が特徴で、赤身には霜降り牛のようにサシが入り、とりわけ、生ハム(ハモン・イベリコ)に仕立てると長期熟成によって一層輝きを放ち、フルーティーな香り、濃厚な旨み、なめらかな口溶けをもった一品に仕上がります。生産量はスペインの全生ハムの1割程度というから、イベリコ豚自体が希少で、本国スペインでも大変珍重されている豚です。
モンタネーラ(montanera)と呼ばれる放牧期間後、肉質や増加体重によってイベリコ豚は独自の3つのランクにランク付けされます。
ベジョータ(BELLOTA)
放牧期間前と比較して、50%以上の体重増があり、肉質がベジョータの基準をクリアしたもの。一番グレードの高いイベリコ豚で、肉質・脂肪がもっとも良く、世界的に有名な「どんぐりを食べて育ったイベリコ豚」はこのベジョータを指します。
セボ(CEBO)
肉質がベジョータの基準をクリアできなかったものや、体重増が50%未満であり、モンタネーラ後も引き続き自然餌を加えた人工飼料を与え、体重を増加させたもの。
レセボ(RECEBO)
穀物飼料だけで肥育されたもの。ピエンソ(PIENCO)とも呼ばれる。
