◎黒毛和種
現在、日本国内で飼育されている和牛は170万頭以上いますが、そのなかで95%くらいもの割合を占めているのが黒毛和種です。黒毛和種は、中国地方で昔から飼われていた在来種に外来種をかけ合わせて改良し、農耕に使った後、食用として育てられていました。黒毛和種の肉質の特徴は、きれいな大理石模様の霜降りになっている点と言えるでしょう。全国各地で飼育され、おもに九州南部、中国、関東、東北、北海道などが多いです。
◎あか毛和種
あか毛和種は、茶色の毛が特徴的な肉牛です。この「あか毛和種」は、熊本県と高知県で飼育されていた朝鮮牛を基礎にした赤牛にシンメンタール種などと交配・改良して誕生した牛です。特に熊本で飼育されている「あか毛和種」は黒毛和種に比べ、体格は大きいですが、温厚な性格の持ち主です。また、耐暑性に優れ、粗飼料の利用性がよいなどの利点があります。
◎無角和種
無角和種は、足が短くて体全体が丸みを帯びている肉牛の典型というような体型をしています。そして、名前の通り、角はありません。無角和種は、山口県阿武(あぶ)郡で在来和牛をアバディーン・アンガス種とかけ合わせて生まれた品種です。体は比較的小さく、ほかの品種よりも早い時期から食用としても品種改良が重ねられた和牛ですが、肥育がすすむと皮下脂肪が厚くなりやすく、肉質の面では脂肪交雑やきめなどが黒毛和種に比較すると劣っています。
◎日本短角種
日本短角種の特徴は、飼育が簡単な牛で、かつ北日本の気候・風土に適合していることです。東北地方の北部原産で、古くからこの地方では南部牛と呼ばれています。昔は鉄鉱山での作業や太平洋からの塩の運搬に使役されていました。明治時代に、この南部牛にアメリカから輸入されたショートホーン種とデイリー・ショートホーン種を交配して改良がすすめられました。肉質は繊維が粗く、肪の入り方も雑で黒毛和種に比べて劣ります。
